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原子力災害対策指針(改定原案)に対する意見募集 (〆切・2月12日)

以下のパブリックコメント募集は、募集開始が1月30日、〆切が2月12日、つまり今日である。

原子力災害対策指針(改定原案)に対する意見募集について http://www.nsr.go.jp/public_comment/bosyu130130.html

かくなる重大なる案件に関してコメント募集期間の短さ。マル秘「放射脳対策指針」でもあるのだろーか。とはいえ、一点だけに絞ってコメントした。時間がないのでこのぐらいしかできない。


放射性物質による放射線被ばくの影響の大きさは年齢によって異なる。このために、年齢に応じた緊急時の対策をきめ細かく考じておくことが必要である。今回の改定案では、乳幼児に対して甲状腺癌予防のため優先的にヨウ素剤を処方する旨が記載されており、この点に関する配慮がなされている。しかしながら、2011年の福島第一原発事故を鑑みれば、それだけではなく、避難に関しても乳幼児・学童など、年齢に応じて優先的に避難させる措置が必要である。チェルノブイリ事故の場合には、学童を学校から直接バスで安全な遠方まで避難させたという記録がある。共産主義国家とは違い、日本においてはこのような保護者の同意をまたない迅速な措置は不可能であろう。とすると、家族との関係をどうするのか、ひいては福島で明白になった地域社会の崩壊、というということも視野に含めて徹底的に議論し、なんらかの対策を見出しておくべきであると考える。

以上、年齢に応じた避難の優先をいかに行うかということの詳細の検討、ひいては家族関係・地域社会を崩壊させないための方策の記載がなければ、事故の経験を生かしているとはいえない。目下の原子力災害対策指針の改定原案はこのままでは不十分である。